サラリーマン不適合者が行政書士で起業した理由

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行政書士開業も起業の一種

許認可申請業務では、事業者のお客様が多く、私は行政書士としてその仕事に携わっています。
行政書士開業も起業の一種のため、私自身の起業について質問を受けることがあります。私は先生業を営んでいる身(と言いつつ、殆ど「先生、先生」とは呼ばれない)なので、参考になるお話ができるかもしれないと思われるのですが、正直なところ、私の起業はネガティブな理由から始めたものであり、話すことに躊躇があります。それゆえ、暗い話になってしまいがちで、あまり話したくありませんのでココで書くことにしました。
サラリーマンとして適正が無さすぎた

私は昔から、興味の対象が極端な傾向がありました。興味があることはよく覚えられますが、興味のないことは全く覚えられませんでした。このような性格は今思えば専門家向きだったかもしれませんが、社会人になってみると社内政治に興味が無さすぎてに会社に馴染めない(というか、馴染まない。子供の頃から学内の派閥も馬鹿馬鹿しく、独立心が強すぎたのか組織に馴染む事を避けてました)という問題を抱えていました。
20代の頃は日本という環境が自分に合わないから馴染めないのかと考え、(外国はドライなイメージがあり、自分に向いているのかと思い)英語も話せないのに一念発起して海外に移住してみたりしました(今思えば無謀でした)。海外移住(留学・就職)は明るいイメージがありますが、私の場合は海外逃避に近いイメージです。自分の居場所を見つけるために、色々なことを試していました。
海外留学から海外就職

海外で生きるためにはまず言語だということで1年でTOEIC380点からTOEIC845点になるほど猛勉強し、そのままニュージーランドの大学課程でITを学び、そのままインドのムンバイとコルカタでブリッジSEをしたりと色々自分なりに留学~海外就職まで必死に頑張ってみました。
しかし、東南アジアのマレーシア、オセアニアのニュージーランド、インドといろんな国で実際に住んでみた結果、どうやら環境が原因ではなく、そもそも自分の性格自体がサラリーマン(というか、組織に)に合わないという結論に至りました。(その後日本に帰って、念の為、会社員としてSEをしていましたがやっぱり合いませんでした。)
※とは言え、この辺りの経験は「入管業務」で活かされるの無駄ではないです。詳しくはこちらのリンクで⇩
自分の居場所を自分自身で作るしかない

自分自身の極端な性格が原因で、サラリーマン(というか、組織が)が合わないことが分かりましたので、じゃあということで消去法で仕方なく起業する事を考えるようになりました。とは言え、普通は3年で90%の割合で廃業してしまう困難な道ではありますので色々悩んだのを覚えております。
因みに自分の性格を調べて見たらMBTIタイプはINTJであり、このタイプはサラリーマンとして生きるのが厳しいとされています。このことについては、私のブログの記事でもたびたび触れています。
悩んだものの、自分がサラリーマンとして働き続けても、埒が明かないと思い、思い切って脱サラしました。しかし、無計画なまま脱サラしたので、貯金が尽きるまで無職を続けるわけにもいかず、別に手に職もなかったため、とりあえずネットで何か売ろうと考えました。本屋で立ち読みをしていると、当時は円高で海外から安く仕入れて、日本で売ると儲かるという情報を得て、悩むのを止めて何も考えずに本の通りにしてみることにしました。
起業1回目は失敗したが、学ぶ所は大きかった

薄利多売の小売業のため、入荷、検品、出品、梱包、発送といった作業を1人で年中無休でこなす生活になってしまい、最初は売れて喜んでいましたが、これが続くのかと思うと段々嫌になってしまいました。本来ならば人を雇って簡単な作業は任せていくのが王道ですが、どちらかというと一人で全部したい性格でしたので、気が乗りませんでした。
また、自分は理屈っぽい性格であり、特に明確なメリットが無く、感性で選ばれる商品には全く興味が持てなかったため、客層が合わない(というか、なぜ商品にお金を払おうと思うのか理解できない)問題もありました。
起業自体はサラリーマンよりは向いてると思いましたが、業種選択が明らかに間違っておりに大変ストレスを感じていました。そんな中、コロナ発生により、私の扱っているジャンルが全く売れなくなり撃沈(同ジャンルの有名な企業も倒産等々)しました。
専門家として起業を目指し、行政書士試験に合格

前述の経験から、今後は人を雇わないといけない薄利多売の仕事ではなく、一人でも成り立つ労働集約型の仕事を選ぶ必要があると考えました。私自身の性格や興味の対象を考えると、明らかに専門家向きの仕事が合っていると思いました。さらに、理屈っぽい性格であることから、法律系の仕事が向いているのではないかと考え、色々な職種を検討しました。すると、1年ちょっと勉強すれば独立開業できる行政書士という資格があることを知り、「これだ!」と思い、受験(転職)を決意しました。
私は経済学部を卒業し、法律とは全く関係のない人生を送ってきました。しかし、1年ちょっと勉強すれば合格できるとネットで書かれていたので、(半信半疑でしたが)行政書士の資格取得に挑戦しました。意外にも本当に1年ちょっとの勉強で合格し、そのまま即開業し、現在に至っています。
私が起業した動機は、社会に大きな影響を与えたいとか、社会を良くしたいという崇高な思いではなく、個人的な生きずらさからの脱却が目的でした。(多分そういう人、多いのではないでしょうかね?)
行政書士として起業2回目、大変だが手応え有り

私の起業は、夢や希望ではなく、単純に生きるためのサバイバル的なものであり、キラキラしているわけではありません。しかし、嫌な状況から逃げ出すような行動でも、トンネルの先に光が見えるのと光が無いのとは全然違います。
私の場合、起業する以外に生きる道がなかったという意味での起業です。社会不適合者的な人間でも生きていけるための起業であり、ポジショニング的には弱者の起業です。成功した人が更に成功するための起業とは異なります。
お客様からは、私のホームページを見ると、結構順調な人生を歩んできたように見えると言われ(お世辞かも知れないが)驚いた事がありましたが、実際には私の場合は(比喩ですが)サラリーマンとして生きるのが厳しい性格であるINTJのため、そんなことは全くありません。
しかし、この性格は1人でできる専門職にはトコトン向いていると言われています(まぁ、本当にINTJは専門職に向いてると思いますが)。私自身も、行政書士の中でも許認可申請という、行政書士だけで完結できる独占業務を選び、相性の良さを感じています。
一方で、相続業務などを選ぶと、行政書士でなければ出来ない仕事がなくなってしまい、弁護士や司法書士、税理士などの専門家との橋渡し(コーディネーター)になることが主となり、他の資格の下位互換になってしまう可能性があり、私自身は元々1人でやっていきたいのに橋渡し=実質組織化の方向性となり、途方にくれることもあったかもしれません。(また、遺言書や協議書系は多くの登場人物の感性を取りまとめる仕事で、理屈っぽい私には不向きだと判断し、その分野からは撤退しました。)
許可取得までを1人でやって、自分の活躍できる場所を見つけたという気持ちになりました。以前のブログ記事でも触れていますが、この感覚はあまり揺るぐ事は無さそうです。(たまに依頼が来ますが断っています。)
なので私の場合、士業で起業して生きる道を見つつありますが、これは自分にとってのサバイバルであり、また、自分がどんなに社会不適合者的な人間であっても、専門性を高めることで社会に貢献することができることを示すものでもあります。そういう意味では、私のような人間でも、自分に合った仕事を見つけることで、生きていくことができるという希望を与えてくれるものだと思います。
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