融資の種類と申請のコツ完全ガイド

補助金は後払い、自己資金が必要

補助金は後払い制のため、補助金申請が決定したとしても先ずは自分の資金で申請したお金を払う必要があります。

そのため、補助金申請を行う以前に融資を検討する必要がある方も居られるかと思いますので、簡単に紹介したいと思います。

資金調達の種類

資金調達方法についてはいろいろあります。

クラウドファンディング

最新のもので言うとクラウドファンディングなどありますが、クラウドファンディングの場合はリターンという形で実質売買の形になることが多いですので、何かしらお返しできる商品が無いと成り立たず、企画書一つで資金調達できるものではありません。

株式発行で資金調達

また株式会社を設立して、株を発行して投資家から資金を募る方法もあります。(Youtubeで「令和の虎」というのもありますね。)

金融機関の融資

ここで言う資金調達というのは、金融機関の融資を指しています。

融資をしてくれる金融機関

融資をしてくれる金融機関としては、銀行・信用金庫・信用組合・日本政策金融公庫などあります。

ちなみに弊社でも、上記の内、信用金庫と日本政策金融公庫から融資していただいております。

日本政策金融公庫からは証書貸付、信用金庫からはプロパーの当座貸越で融資いただいております。(融資金額は非公開)

先ずは民間の金融機関を検討する

いろいろな話を聞いておりますと、最初から日本政策金融公庫から借りた方が良いという話を耳にすることがありますが、個人的にそれは間違いだと思っております。

なぜかというと日本政策金融公庫は立ち位置として、民間の金融機関の補完的金融機関として位置づけられているからです。

政策金融機関の業務の概要|日本政策金融公庫 (jfc.go.jp)

実際に上記の日本政策金融公庫のホームページにおいても、「日本公庫は、一般の金融機関が行う金融を補完することを旨としつつ」と冒頭に書かれています。

つまり、民間の金融機関を飛ばして、いきなり日本政策金融公庫に融資の依頼をしても、本来求められている役割と異なるため融資しづらいと言われています。

ですので、まず最初は民間の金融機関に融資の申し込みをするのが普通です。

どの民間の金融機関を検討するか

次に銀行と信用金庫と信用組合の何処に融資の依頼をした方が良いについては、融資の条件に次第ですので、自分に都合の良い条件の融資をしてくれるところを探す事になります。

融資の金額で目星をつける

とは言え、ある程度目安が必要ですので信用金庫を基準に無担保証書貸付の場合は支店長ランクにより300万円位〜1000万円位、有担保証書貸付は、支店長ランクにより3000万円位〜10000万円位となるので、それより多い必要な場合は銀行、それより少なくていい場合は信用組合と大雑把に考えてみると良いかもしれません。

銀行・信用金庫・信用組合の考え方

また、銀行・信用金庫・信用組合の考え方もある程度理解しておいた方がよいでしょう。

まず銀行は「株式会社」ですので、営利目的の法人で、株主の利益が最優先と考えます。

それに比べて信用金庫や信用組合は、それぞれの会員や組合員が出資による非営利法人です。
営利目的でないため、顧客の景気が悪いときも寄り添うのが特徴とよく言われています。

ただ、借りた後でなくても借りる前からも担当によっては寄り添ってくれるので、融資の規模感が合う場合は不慣れでも相談すると良いかと思います。

但し、一般的には銀行のほうが利息や振込手数料が安い傾向がありますので、一長一短です。

四つの融資種類

融資の種類には四つの方法があります。

冒頭にも出た「証書貸付」、「当座貸越」以外に「手形貸付」、「手形割引」で4つです。

証書貸付

証書貸付は1000万円なら1000万円を一回で借りる方法です。

当座貸越

当座貸越は1000万円という上限を設定して、上限の範囲で必要な時に、必要なだけ借りる方法で、不要になれば枠を残したまま返済することができます。つまり、当座貸越で融資をして貰っても一切借りなければ利息が発生しません。

ただし、事実上としてはこちら側も相手に寄り添う意味で数ヶ月敢えて借りる形になる場合があります。

また、当座貸越は証書貸付や手形貸付のように返済日が決められてなく、借りっぱなしにすることができるため、四つの融資の中では一番審査が厳しいタイプとなっています。

手形貸付と手形割引

「手形貸付」と「手形割引」は名前の通り手形を使う形になります。

手形貸付の場合は、自社の手形を差し入れて、手形割引の場合は他社の手形を買い取って貰って、融資を受ける方法です。

不渡り手形

どちらの場合も手形の満期日が到来し所持人が手形代金の支払いを請求したにもかかわらず、代金を用意できなかった場合は不渡り手形になります。

2回目の不渡り

6ヶ月以内に2回の不渡りが起きた場合は、手形の代金支払いに用いられる当座預金口座の銀行の取引停止処分となり、普通預金口座も債権の回収に充てるために引き出しが出来なくなり、事実上の倒産となります。

1回目の不渡り

1回目の不渡りでも銀行はどの会社が不渡りを起こしたのかを記載した「不渡届」を手形交換所に提出し、不渡報告」として加盟銀行に通知されますので、信用力が低下して新たな融資を受けることができなくなります。

不渡りの回収方法

回収のための法的手段は、多くの場合「仮差押の申立」→「手形訴訟の提起」→「強制執行の申立」の手順でなされます。

手形割引の場合、不渡りを起こしたのは他社ですが、この不渡り手形を使って融資にしてもらった訳なので、金融機関に融資返済を求められます。

保証付融資とプロパー融資

さて、民間の金融機関の融資にも信用保証協会保証付融資とプロパー融資の2種類あります。

プロパー融資

プロパー融資の「プロパー」とは英語の「Proper」の意味で、「本来」という意味です。

信用保証協会保証付融資

信用保証協会保証付融資であれば、融資を返済できなかった時に信用保証協会が80%から場合によっては100%まで代位弁済してくれるため、金融機関側のリスクが少ないため、本来という意味にはなりません。

なお、信用保証協会が代位弁済からといって、借金帳消しになるわけではなく、利息が14%あたりの高金利で返済などの手続になります。

以上のように信用保証協会が保証してくれるため、金融機関側が100%責任を背負う、 プロパー融資比べて信用保証協会付融資の方が融資を受けやすいです。但し、上限=保証枠が決まっており、無担保の場合8000万円、担保を含めれば2億8000万円となっています。

協調融資

さらに民間の金融機関と日本政策金融公庫との協調融資もあります。

協調融資とは例えば1000万円の融資が必要だとして、民間の金融機関だけでわリスクが高い場合、日本政策金融公庫と折半して500万ずつ融資をして貰うやり方です。

金融機関側のメリット

民間の金融機関では、 1000万のリスクを背負うことはできないけれども500万までならリスクを背負え、日本政策金融公庫も融資後は基本的に担当が就けないので、本当に返してくれるか監視することが出来ませんが、民間の金融機関の担当が代わりに見てくれるので日本政策金融公庫側にも協調融資を行うメリットがあります。

それなりの額の満額融資のために

ですので、それなりの額の満額融資をしてもらいたい場合は、信用保証協会付きの民間の金融機関の融資+日本政策金融公庫の協調融資を検討することになります。

ただしデメリットもあります、まず信用保証協会、民間の金融機関、日本政策金融公庫と3機関に審査されるので、時間が一番掛かります。

更に、1つでも審査に落ちると協調融資が成立しなくなる可能性が高く、1からやり直しになることも起こり得ます。

また、カードを使い切った場合、追加の融資を申込む先が無いなどのデメリットもあります。

融資決定までの期間

ちなみに一番時間がかからないのは日本政策金融公庫だけの場合です。

日本公庫はアッサリで早い

日本政策金融公庫は少額の場合や事業形態によっては訪問審査を行わないので、申請から2週間から3週間程度で融資結果が出ます。

門前払い

そもそも門前払いされることもあります。

因みに私は合同会社でネット通販会社を立ち上げた時に融資申込をした際は何も考えずに適当に持ち込んだので門前払いされてしまいました。

民間は時間が掛けジックリ

民間の金融機関、例えば信用金庫の場合は1回目は渉外担当向けに事業計画のプレゼンをし、次に支店長と同伴で事務所に来ていただき、事務所の写真撮影などの実地調査と支店長向けにプレゼンを行い、その後追加の資料請求などの書類審査を経てようやく融資が決まるなど、時間を掛けて審査されます。

寄り添う信用金庫・信用組合

このように説明すると、面倒に感じ日本政策金融公庫からにしたい気になりますが、日本政策金融公庫の場合は早い代わりにアッサリしているので、少しでも駄目な場合に巻き返すことが難しい印象があります。

信用金庫等の場合は少しでも駄目な場合でも、説明によっては融資に漕ぎ付ける事ができる印象があります。

補助金の計画書との違い

計画書については、補助金の場合と融資の場合では大部分は重複しますが、計画書の書く趣旨が異なるため、実質的に使いまわしをすることができませんので書き直す必要があります。

補助金の場合

補助金の場合は、まず大まかに経営方針と経営計画を書き、補助金を出してもらいたい補助事業だけをピックアップして、更に詳しく書いていく計画書になります。

融資の場合

それに対して、融資の場合は全体的にどうやって収益を出し、どうやって返済して行くかといった資金繰りもしっかりと書く必要があります。

さらに、余裕があれば良いパターン、通常のパターン、悪いパターンの資金繰り計画をシュミレーションし、悪いパターンでも融資の返済ができることを証明出来ることが求められます。

自己資金について

自己資金は基本的には融資の総額の最低でも1/3は必要以上は必要であると考えられています。

自己資金0円でも申請可能だが

自己資金については現在は日本政策金融公庫については0円でも申請できるとなっています。(つい最近までは1/10が必要とされていました。)

しかし、本当に計画的に事業をするのであれば、地道に自己資金を集めているのが当たり前であるため、0円でも申請では無計画で思いつきで始めたと思われ、審査で納得できる自己資金が0円の理由の説明が求められるでしょう。

自己資金0円だと自分の事業には見えない

そもそも自己資金0円の場合で金融機関が満額出資した場合、この事業は金融機関の事業とほぼ変わりないので、そういった意味でもよっぽどの理由がない限り、審査官を納得させることは難しいです。

見せ金は使えない

また、親族に出して貰った(=恩借)場合でも、融資をして貰うための見せ金で融資実行後に親族の元へ戻るのでは?などの疑義が生じ、審査官を納得させる必要が生じます。

審査官も人間ですので、マニュアルに書いてなくても当たり前に疑問に思ったことを当たり前に聞いてきます。

真剣具合が預金履歴に出る

つまり、自己資金の貯蓄額と貯蓄期間でもどれだけ真剣に計画を立てていたかが見られます。
この自己資金の貯蓄額というものは基本的には融資の総額の最低でも1/3は必要です。

創業融資は期間限定

また創業融資の場合は日本政策金融公庫でいうと、2回目の決算を向かえるの前に申請する事が要件です。

信用金庫などの民間の金融機関でも創業融資は2回目の決算前など条件が設定されています。

創業の定義は金融機関毎に異なる

しかし実際の言葉の定義は金融機関毎に微妙に違うため、必ず自分が該当するかどうか窓口に確認した方が良いです。

実際、私も創業融資で申請しましたが日本政策金融公庫の場合は創業融資で信用金庫の場合は創業融資とは見なされず、通常の事業者としての融資扱いになった経験があります。

私の場合は行政書士になる以前に、合同会社を経営していたので信用金庫の定義では創業者扱いとはなりませんでした。その信用金庫の場合は全く未経験で経営経験がない人が創業した場合を創業融資の対象としているようでした。

滞納歴とかノンバンク

また、クレジットカードの滞納歴とかノンバンクでも借り入れ等もチェックされます。
ですので、融資してもらう前に信用情報に傷が付いて無いか確認しましょう。

クレジットカード会社・信販会社系は株式会社シー・アイ・シー(CIC)
消費者金融系は株式会社日本信用情報機構(JICC)

から自分の信用情報を取得することができます。

また、税金の未納があった場合は特に日本政策金融公庫の場合は融資してもらえません。

日本政策金融公庫の原資は税金ですので、税金の滞納してる者に税金で融資するわけには行かないのです。

事業計画書について

事業計画書については、日本政策金融公庫のサイトからテンプレートがダウンロード出来ます。
また、見本も豊富に用意されており、こんなにA3用紙1枚の簡単な計画書で良いのかとビックリすると思いますが、どこの金融機関も喜んでお金を貸したくなるようなスーパーエリートでない限り厳しいと思います。

信用してもらう必要がある

言い方が悪いのですが、どこの馬の骨とも分からない者に融資を行うわけですから、あの手この手で自分と自分の計画を信用してもらえるように客観的な根拠のあるプレゼン資料を別途作成する必要があります。

民間の金融機関にも日本政策金融公庫より詳細なテンプレートが用意されているため、自分が申し込む予定の民間の金融機関のテンプレートを使って計画書を描き上げた方が良いです。

補足資料も必要

但し、やはりそのテンプレートでも情報量不足のため補足資料として別途資料を用意した方が良いです。

書き方については経営デザインシートを用いて、現状の分析と未来の予想を立てて、経営理念(組織の場合は企業理念)とビジョンと経営方針と経営計画を矛盾と嘘が無いようにしっかりと考える必要があります。

一番難しいのは人生哲学

ここで一番難しいのは、経営理念(組織の場合は企業理念)とビジョンという人生哲学の部分です。

例えば面談の時に、「なぜあなたはコレ(例えば、起業)しようと決断したのですか?」という質問がされますが、何も考えず思いつきで起業してしまった場合、「儲かりそうだと思ったから」とか「面白そうだったから」とか「上司に命令されるのは嫌だったから」といったのは無しです。

苦難でも事業を諦めない理由

簡単な理由だと簡単な理由でやめてしまうのではないかとか、確かに計画はしっかり作られているが人間性が信用出来ない、単純にリスクを背負ってまで応援したくないなど思われてしまいます。

ですので、自分が一体何を本気で望んでいるのか、自分でも自分がよく分からないと思いますが、深層心理で無意識に色々考えた結果だと思います。

無意識の思考をなんとかして言語化すると血肉化された人生哲学の言語化ができると思います。

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